ショップ経営を行う際に気を付けなければならないことは多いですが、特に気を付けなければならないのがテナント契約です。
後になって損しないために、テナント契約を行うときの注意点を紹介します。
テナントを賃貸で運営する場合、店内の内装をなんでも自由に変えられるわけではありません。そのため、契約する際にどの程度内装を変更できるかをチェックしておく必要があるのです。
また、テナント契約で何が一番重要なのかというと、それは解約の時期や解約した後の原状回復です。実は、テナント契約で一番トラブルが起るのが解約時で、このトラブルを回避するためにも契約の際にしっかり注意しなければなりません。
ではテナント契約をするときの注意点を紹介します。
ここではテナント契約をする際に注意して欲しい6つの注意点を紹介します。
テナント契約には「普通建物賃貸借契約」と「定期建物賃貸借契約」があります。普通建物賃貸借契約は一般的な賃貸契約となっていますが、定期建物賃貸借契約は一般的な賃貸借契約ではありません。
契約期間が決められており、契約期間満了で自動的に契約が終了するといった、借主の権利に一部制限がかかってしまう契約となっています。物件によって契約期間が変わるもの(2年か3年)なので、必ず契約期間をチェックしてください。
2年と3年なので1年しか違わないと思うかもしれませんが、1年違っただけで契約更新頻度が大きく変わってきます。これが一つ目の注意点です。
賃貸契約を行う場合に発生する費用の一部に「保証金」や「敷金」といったものがあります。これは契約時に支払うものですが、保証金や敷金は物件や貸主によって変わるものです。
契約時の出費に関係するので金額の確認も必要ですが、なにより退去時に返還される金額がいくらなのかを契約時に決めなければなりません。これもテナント契約の注意点でもあります。
契約解除は普通に借りている分には発生しないものですが、貸主が不利益だと感じたり信頼を感じないなどの問題が発生した場合、貸主が契約を強制的に終了できるといった取り決めです。
主な理由として賃貸料の滞納が多いですが、ここ数年で多くの経営者が経営難となるなど事情がある場合は、相談できるかどうかも契約時に取り決めしておく必要があります。
やむを得ず契約途中でテナント契約を中途解約しなければならなかった場合、解約はどのくらい前に予告すればいいのか、その際にどの程度の違約金が発生するのかといったことについて確認するのも重要な注意点です。
退去時に行うのが「原状回復」です。冒頭で紹介したようにテナント契約でトラブルが発生しやすいのが退去時となっています。そのため、原状回復をどの程度行わなければならないのかを、契約時にしっかりと確認するのも重要な注意点です。
飲食店などは居抜きで借りるケースが多いため、退去時の原状回復としてはクリーニング費用が多いかもしれません。しかしそのほかの業種の場合はスケルトンで借りるケースが多いため、原状回復に時間がかかる場合もあるのです。
注意点としては、原状回復するためにかかる期間の調整などしながらテナント契約を行う必要があります。
テナント契約の契約時に契約書をしっかりとチェックしてください。契約書に特約と記載されている部分は特に気を付けてチェックする必要があります。なぜならそれは決して借主が得をするものばかりではないからです。
よく確認してみると、意味がわからないものが記載されているケースもあるようです。もし不明瞭であったり納得ができない特約が記載されている場合、貸主と話をして説明を受けるなどしてください。
それでも納得ができないのであれば、テナント契約をあきらめてほかの物件を当たるのもおすすめです。
テナント契約を行う場合の注意点について6項目ほど紹介しましたが、テナント契約から引き渡しまでの流れを把握しておくのも重要なポイントです。また、家賃が発生する日も確認しておきます。
家賃の発生日は契約日から発生する場合と、引き渡し日から発生する場合があります。これも契約時の注意点として注目しておきましょう。
借りるときに今回紹介した注意点を踏まえておけば、解約時のトラブルにも巻き込まれにくくなります。特に契約書は細かく項目が分かれており、すべてに目を通したつもりでも見落としてしまうケースもあるものです。
しかし特に注意して確認すべき項目がわかっていれば、後になって失敗したと悔やむ心配もありません。また、できるだけいいスタートを切るためにも、信頼できる不動産会社を見つけるのも成功するコツのひとつです。
本記事がそのときのお役に立てれば幸いです。
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